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【入管法改正情報】永住許可に「日本語能力要件」が追加へ ― 2027年4月に向けて何が変わるのか ―

いつも当事務所のブログをご覧いただきありがとうございます。

 

日本での永住許可(いわゆる永住権)をめぐる制度が、いま大きな転換期を迎えています。

政府は、外国人の永住許可要件に一定程度の日本語能力を追加する方向で検討を進めており、

永住許可の取り消し制度が始まる2027年4月までに要件の詳細を決めるとしています。

 

永住申請をご検討中の外国人の方はもちろん、

外国人材を雇用する企業の皆様にも影響のあるテーマですので、

現時点で「確定していること」と「検討中のこと」を整理してお伝えいたします。

 

なぜいま永住制度の見直しなのか

 

出入国在留管理庁によると、在留外国人数は約396万人にのぼり、

在留資格別では「永住者」が最多の約93万人と全体の23.6%を占めています。

 

今後も永住者の増加が見込まれるなか、地域社会との円滑な共生を促すことを目的として、

日本語の理解力を新たな基準とする案が浮上しているものです。

すでに「確定」している変更点

 

まず、検討中の日本語要件とは別に、確定している変更を押さえておきましょう。

 

(1)在留期間「3年」特例の見直し

2026年2月24日改訂の永住許可ガイドラインでは、

原則として「最長の在留期間(一般的に5年)」を有していることが要件として明確化されました。

ただし、2027年3月31日までは、

在留期間「3年」を有する場合も「最長の在留期間を有する」ものとして扱う経過措置が設けられています。

 

(2)永住許可の「取消制度」の運用開始(2027年4月~)

改正入管法により新設された取消制度は、これから申請する方だけでなく、

すでに永住許可を持っている方にも適用されます。

「取得済みだから関係ない」とは言えない点に注意が必要です。

納税などの公的義務を故意に怠った場合の永住許可取り消し規定が

盛り込まれた改正入管難民法は既に成立しており、2027年4月に施行されます。

 

(3)申請手数料の大幅な引き上げ

在留資格に関する手数料の法定上限を引き上げる入管法改正案が国会に提出されており、

永住許可の手数料は上限30万円(実額は約20万円の見込み)とされています。

現行料金で申請できる期間が限られているため、永住申請を検討している方は、

現行料金のうちに申請するかどうかの判断が必要になります。

 

検討中の「日本語能力要件」― 現時点で分かっていること

 

日本語能力をどのように測るか、

どのレベルを基準とするかについては、まだ決定していません。

JLPT(日本語能力試験)のN2相当などの水準が議論に上がっているとの報道もありますが、

公式に確定した情報ではありません。

 

また、日本語要件のほかにも、生活ルールなどを学ぶプログラムの受講義務化や、

収入条件を引き上げるといった意見も出ています。

 

政府は、外国人に日本語や日本の文化、

ルールを包括的に学んでもらう事業を2027年度にも導入する考えで、

永住許可や在留資格の審査時に受講を義務づけることも検討されています。

今からできる準備

 

① 現行要件を満たしている方は、早めの申請判断を

居住年数・生計要件・素行要件など現在の要件を満たしているのであれば、

要件の追加・厳格化や手数料引き上げの前に申請することは有力な選択肢です。

 

② 日本語学習の記録を残す

要件の詳細は未定ですが、日本語学校の受講歴やJLPTの受験結果など、

能力を客観的に立証できる材料を今から蓄積しておくことが将来の備えになります。

 

③ 納税・社会保険料の納付状況の確認を

2027年4月以降は、税金・年金・健康保険料の支払い状況が

入管と市区町村の間で情報連携される仕組みも整備される予定です。

すでに永住者の方も、滞納がないか今一度ご確認ください。

 

④ 企業の人事・労務担当者の方へ

外国人従業員から永住申請の相談を受ける機会が増えることが予想されます。

制度の移行期であることを踏まえ、

正確な情報にもとづいた案内ができる体制を整えておきましょう。

まとめ

 

永住許可制度は、「一度取れば安心」という時代から、

「取得のハードルが上がり、取得後も適正な在留が求められる」時代へと移りつつあります。

日本語能力要件はまだ検討段階ですが、方向性としては導入の可能性が高いと見られており、

2027年4月までのこの期間が、ご本人にとっても企業にとっても重要な準備期間となります。

 

当事務所では、永住許可申請をはじめとする在留資格手続き、

外国人雇用に関するご相談を承っております。

 

「自分の場合はいつ申請すべきか」「社員から相談を受けたがどう案内すればよいか」など、

個別の状況に応じたご相談も、どうぞお気軽にお寄せください。

 

※本記事は2026年7月時点の公表情報・報道にもとづいています。

 検討中の内容は今後変更される可能性がありますので、最新情報にご注意ください。

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