2026/08/21
【方 針】政府は外国人のマンション取得規制は「当面見送り」へ

近年、都市部のタワーマンションを中心に、外国人による不動産取得が話題にのぼる機会が増えています。
価格の高騰や安全保障の観点から「規制すべきではないか」という声も聞かれるところですが、
この点について政府の方針が報じられました。今回は、その内容を分かりやすく整理してお伝えします。
◆ ニュースの概要
報道によると、政府は安全保障上重要な土地の取得に対する規制は強化する一方で、
外国人を対象としたマンションなど不動産取得の規制については、
当面は導入を見送る方針を固めたとされています。
外国人政策の一環として規制のあり方が検討されてきましたが、
外国人に的を絞った規制を導入することは現時点では難しいと判断されたかたちです。
関連する法律の改正案については、秋の臨時国会への提出が見込まれています。
◆ 「重要土地等調査・規制法」とは
今回の動きの中心にあるのが「重要土地等調査・規制法」です。
この法律は、自衛隊基地などの安全保障上重要な施設の周辺(おおむね1キロメートル以内)を対象に、
土地の利用状況を調査する権限を政府に与えるものです。
とりわけ司令部機能をもつような重要施設の周辺では、
土地などを取得する際に届け出が義務づけられています。
報じられている改正の方向性としては、次のような点が検討されているとされています。
・現在の「届け出制」から、一歩踏み込んだ「許可制」を導入すること
・政府が調査を行える範囲を広げること
つまり、安全保障に直結する土地については規制を強める方向ということになります。
◆ なぜ「外国人を対象とした規制」は見送られたのか
一方で、外国人だけを対象とした取引規制については、
いくつかの理由から導入が難しいと判断されたと報じられています。
ひとつは、いわゆる「抜け穴」を防ぎにくいという点です。
たとえば日本人の代理人を介して取引を行えば、
外国人を対象とした規制をかいくぐることができてしまい、
規制の実効性を保ちにくいと見られています。
このため、土地取得に関する規制は国籍を問わず適用する方針とされています。
もうひとつは、日本がこれまで掲げてきたサービス貿易上の「内外無差別」の原則です。
これは、国内の事業者と外国の事業者を差別なく扱うという考え方で、
外国人に限定した規制を設けることのハードルになったとされています。
◆ 今後の見通し
価格の高騰を抑えるための対策を求める声は与党内にも根強くあるとされ、
政府としては、外国人による不動産取得の実態把握を進めながら、
有効な対策を引き続き検討していく構えと報じられています。
したがって、今回の「見送り」は規制そのものをやめるという話ではなく、
「より実効性のある形を見極めるための段階」と捉えておくのがよさそうです。
今後の国会での議論や、実態調査の進み方によっては、
不動産取引のルールに影響が及ぶ可能性もあります。
◆ おわりに
不動産の取得や売買は、税務・登記・契約など多くの手続きが関わり、
法改正の動向にも左右されます。
今回のテーマに関連して、
不動産のご売却・ご購入やご相続などでご不明な点がございましたら、
お気軽に当事務所までご相談ください。
※本記事は報道内容をもとに一般的な情報として整理したものであり、
個別の法的・税務的なアドバイスを行うものではありません。
最新の情報は公的機関の発表等をご確認ください。
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